ひと駅ごとの小さな旅

鹿王院駅

嵯峨・嵐山への観光客が多い嵐電の嵐山本線。途中、 鹿王院 ろくおういん 駅で降りたのは、地元の人。
このエリアも「嵯峨」なのに、観光せずに素通りするなんてもったいない。

嵐山へ向かう嵐電の二つ手前の鹿王院(ろくおういん)駅。

名刹の名を駅名にした分かりやすい駅から南(右)へ歩いてすぐ、地蔵堂と「愛宕山」と彫られた背の高い石標が立つ三差路を右に行くと、鹿王院の山門がある。

鹿王院駅

四条大宮と嵐山を約25分で結ぶ嵐山本線。通常は1両運行の嵐電。朝のラッシュ時や春・秋の行楽シーズンは2両運行も(鹿王院駅)。

愛宕神社の参詣道だった

「愛宕山」と彫られた石標が立つ地蔵堂。この辺りは昔、愛宕神社の参詣道だった。

愛宕神社の参詣道

ここは康暦2年(1380)に足利義満が宝幢寺を建立。

その境内に開山塔を建て、鹿王院と称したのが起源とされる。嵐山を借景とする美しい枯山水(かれさんすい)庭園には舎利殿が建ち、源実朝が宋から招来した仏牙舎利を安置。歩廊で結ばれる仏殿には本尊・釈迦如来像および十大弟子像、普明国師像、足利義満像を祭っている。

三尊仏の石組

遠くに嵐山を望む枯山水庭園に舎利殿が建つ。三尊仏の石組、沙羅双樹と呼ばれる夏ツバキも優雅。

舎利殿

舎利殿には仏牙舎利を安置しており、毎年10月15日には開帳される。

舎利殿

思わず手を合わせる本堂の内部。本尊を中心に多くの仏像を祭る。ここでは身近に仏さまに出会える。

また、山門から奥の客殿に続く石畳の参道は青もみじに覆われて別世界の趣。ここでは都会の喧騒(けんそう)を忘れさせてくれる。 鹿王院駅から北(左)にしばらく行くと、石の阿弥陀如来座像を祭る油掛(あぶらかけ)地蔵がある。全身が油にまみれて黒光りしているのは、願いごとをするときに油をかける習わしのためで、目鼻立ちが分からないほど。調査によると、鎌倉時代の延慶3年(1310 )の年記と平重行の銘が彫られているという

油掛地蔵

江戸時代、油を売り歩いた商人が、油をかけて参詣したという伝説が残る油掛地蔵。

パンドレ

おいしいと評判のパンドレ。ここで買ったパンを嵐山周辺で食べるのもグッド。

地蔵堂にしばらくたたずむと、近隣のご年配の方が次つぎに油をかけて手を合わせて行く。こちらも同じようにお参りしたが、鐘を打ち鳴らす紐( ひも )が油にまみれていた。 鹿王院駅前では古くからパン屋を営む「 パンドレ 」が人気だ。塩とバターたっぷりで焼き上げる塩バター、あんことバターのあんバタなど菓子パン60種、食パン10種、サンドイッチ20種が店内に並ぶ。地元の人になったつもりで品選びも楽しい。

Information

鹿王院

鹿王院

午前9時~午後5時(入門は4時30分までに)
大人400円、小・中学生200円
(女性だけの宿坊利用は問い合わせを)
( 11・12月の紅葉ライトアップは予約制で実施の予定 )

tel: 075-861-1645

パンドレ

パンドレ

午前7時~午後6時30分/火曜休み
塩バターパン97円、あんバタ150円、和風ネギみそフランス194円、嵐山ゆず抹茶パン270円、イギリストースト(食パン)291円など多彩。

tel: 075-861-9070

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