ひと駅ごとの小さな旅

等持院

等持院や龍安寺、妙心寺、仁和寺など、
名刹の名を駅名にした嵐電の北野線。
これはまさに古寺と古寺をつなぐシャトル電車である。

東は西大路通に面した北野白梅町から、西は三条通に沿う帷子(かたびら)ノ辻で嵐山本線に接続する嵐電の北野線。一部を除き、単線で緑の住宅地を駆け抜ける風景は、いまも昔とほとんど変わらない。 北野白梅町駅を出た電車が初めて止まるのは等持院駅。名の通り名刹への最寄り駅で、ホーム出口の柱に「歩いて4分」の案内板がつけられている。

等持院

等持院駅では、近隣の人たちが雨水タンクを利用して花壇の世話をしている。

等持院駅前

「等持院4分」「立命館大学(南門)約6分」の案内板がある等持院駅前。

愛宕神社の参詣道

等持院は南北朝時代の暦応4年(1341)に足利尊氏が夢窓国師を開山に仁和寺の一院を再興。

足利尊氏が等持寺の別院として創建したと伝わる。延文3年(1358)に尊氏がこの寺に葬られると、その法名をとって等持院に改められ、のちに本寺の等持寺を統合したと寺伝にはある。 足利氏の菩提所にふさわしく堂塔伽藍(がらん)は威容を誇ったが、やがて荒廃。現在の建物は江戸時代の文政元年(1818)に再建されたという。

玄関の石塔

緑に囲まれている旧家は庭石を扱っていたという。玄関の石塔が目立つ。

牧野省三の像

等持院墓地の入り口に立つのは「日本映画の父」といわれる牧野省三の像。

貴重な文化財がいまも保存されている等持院。ぜひ足を運びたい。

境内の庭は夢窓国師の作庭といわれる心字池、芙蓉池を中心とした池泉回遊式庭園で、足利義政好みと伝わる茶室・清蓮亭などがある。また、霊光殿には尊氏の念持仏といわれる利運地蔵像を本尊とし、左右の壇上には足利各将軍と徳川家康の木像を安置している。

西庭には茶室・清漣亭がある

衣笠山を借景とする池泉回遊式の優美な庭園。西庭には茶室・清漣亭がある。

六請神社

もともとこの地の開拓者の霊を祭ったと伝わる六請神社は、等持院の鎮守社だった。

愛宕神社の参詣道

等持院の山門の東寄りには六請(ろくしょう)神社が鎮座する。

ここはもともと、この地の開拓者の霊を迎えたものだったが、祭神に天照大神ら6柱の神を勧請して六請神と呼ばれるようになった。足利氏の等持院建立以来、その鎮守社として境内に祭られていたが、神仏分離により現在地に移転したという。その奥に広がる真如寺は臨済宗大本山・相国寺の山外塔頭だが、現在は非公開だ。 等持院駅から北へ続く道は、等持院やその奥の立命館大学のキャンパスに向かう学生たちの通学路。駅からすぐには念佛寺、金臺寺(ともに非公開)の白い土塀が続き、昔は庭石師だったという立派な住宅もある。

堀河天皇の御陵

応徳3年( 1086 )に白河天皇から譲位された堀河天皇の御陵がここに。

各種ケーキも人気のシフォンヌ

ほとんどの人のお目当てはシフォンケーキだが、各種ケーキも人気のシフォンヌ。

駅前の西寄り、chiffonne(シフォンヌ)はシフォンケーキの専門店。開店して間もないが、うわさで知った近隣の人や学生たちが、その風味を求めにやってくる。さまざまな焼き菓子も評判だ。好みを選んで緑の木陰で楽しんでみよう。

Information

等持院

等持院

午前9時~午後4時30分(4時受付終了)
方丈、霊光殿、茶室・清漣亭は改修工事のため、書院および庭園拝観に限定。
大人300円、子ども200円

tel: 075-461-5786

chiffonne

chiffonne

月~水曜の午前11時~午後7時(変更することがあるので確認を)
シフォンケーキ2,160円(ホール)、1,296円(ハーフ)、324円(ピース)、ブルーベリーとイチゴなどのマフィン、キャラメルナッツ、抹茶とホワイトチョコ 各270円など多彩。

tel: 075-406-0312

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